台湾客家には、お茶の無限な可能性を引き出す
お米の料理以外にも、台湾客家人と切り離れることができないのは、お茶です。台湾客家族は、山を沿って暮らしますから、環境を改善するために、山を開墾し、お茶を栽培し始めたのです。特に台湾西部地域の重要な交通道路「台三線」の近辺の桃園、新竹、苗栗などの丘陵地帯が、客家の茶文化の産業中心になっています。
環境でよい条件に恵まれていて、高品質で数少ない「東方美人茶」だけではなく、文化の記憶が残った「擂茶」も、客家人の勤勉さから誕生した「酸柑茶」などのお茶も、あるいは、客庄で代々継ぐ「奉茶」の文化も、神様と先祖様を祭る「神茶」も、客に茶をたててもてなす「待客茶」(おもてなしのお茶)、結婚式の「新娘茶」(新婦茶)等もあって、なおかつ「採茶歌」(茶摘み歌などの民謡)、「採茶戲」(茶摘みのお芝居)等お茶をテーマにした音楽や芝居も、台湾客家の茶文化に生き生きした生命力を与えています。